月見草の種まきについて、ちゃんとまとめていなかったので、改めて書きたいと思います。
いろいろ試してみた結果、1年前の種でも問題なく発芽することを確認しています。種を購入したり貰ったのだけど、いつの種かわからない、という方も、とりあえず蒔いてみましょう。すでに育てている方は、ぜひ採種に挑戦してみてください。
以前、苗をいただいて育て始めた月見草。 その株から種で毎年つないでいるものです。本来多年草のはずなんですが、どういうわけか開花後は冬を越せない株がほとんどのようです。実生1年目の冬は普通に屋外で越冬するんですけど、[…]
種の採取
まず、すでに育てている方向けに、自家採種の方法。
収穫のタイミング
完熟した種を採取します。しっかり完熟したことを確認しましょう。さやが茶色く変色して、少し割れてきたくらいが採りごろです


これ以上ほっとくと種が弾けてどこかいってしまうので、このくらいのタイミングで収穫しておきます。
花5つ分でこれだけの種が取れます
時々、種同士が全部くっついて硬い塊のようになっていることがありますが、指でほぐせば大丈夫です。どうやら雨で流されて広がる仕組みのようで、濡れたり湿ったりすると、ほぐれるようです。でも収穫するには晴れているときのほうが楽なので、種が固まっていても気にしないで。無理やりほぐしちゃって大丈夫です。
種を保管する場合は
もし、すぐに蒔かずに種を保管したい場合は、この後ジップロックに入れて冷蔵庫の野菜室に入れておくと長持ちします。常温に置いていた種も、一応発芽はしましたが、少し発芽率が低いようです。
種まき
種が採れたら、いよいよ蒔いてみます。
種まきの時期
時期ですが、真夏と真冬を除けばいつでも発芽します。採り蒔きでしたら春から初夏に蒔くことになりますし、保管しておいて秋に蒔くと、ロゼット状で冬を越して春の終わりくらいから花を楽しめます。
一年保管しておいて桜の時期に蒔いてもその年に花を楽しむことができます。
冬を越す自信がないという方は、春まで保管しておけばOKです。
種が取れたらすぐに蒔きたい!という方は、採ってすぐ蒔いてしまって大丈夫。
蒔き方
用意したのはプレステラ(100均のプラ鉢でも、プランターに直播でも、その他の育苗ポットを使用しても、特に問題ありません)そこに赤玉土小粒を入れて熱湯消毒したものです。
土は特に選びませんが、肥料分の入っていないものがいいと思います。困ったら赤玉土か、種まき用の培養土を購入するといいと思います。
用意ができたらこんな感じで、土の表面にパラパラと振りかけていきます。
見えますでしょうか。
種まきは以上です。覆土はせずに、発芽まで乾かさないように管理します。
受け皿に水を張って腰水におくと、ドライアウトの心配がなくて安心です。
種がとても細いので、上からジャバジャバ水をかけるのはお勧めしません。種が流れたり、出たばかりの根がちぎれてしまったりすると、うまく成長できなくなってしまいます。
発芽。
種を蒔いてから、早いと数日、遅くても数週間で発芽します。なんとなく、前年に採取した種の方が発芽は早いような気がします。
本葉の展開、定植のタイミング
そしてさらに1ヶ月後。本葉も出てきています。
今回やっているように、ばら撒きすると、発芽した時にかなり密な状態になりますので、この辺りで植え替えが必要です。ずっと密集したまま置いていても、双葉の状態から成長できずに枯れてしまいます。
本葉が出てきたらさらに一株ずつ植え替えます。あまり根を触られることを好まないようなので、植え替えの時はなるべく根鉢を崩さないように。ここまでくれば大丈夫。あとは水やりを忘れずに。しばらくすると花芽が上がってきますが、この辺りでおしゃれな植木鉢や花壇へ植えることを考えている場合は、定植してしまった方がいいと思います。↑の写真くらいになっていれば、十分定植できます。

花が咲く時は、今までと違って急に背丈を伸ばし、尖ったギザギザの葉っぱが出てくるようになるのですぐにわかります。
自分で増やす楽しみ
夜咲月見草は、現在はかなり珍しい植物になってきています。育てている人も少ないのではないでしょうか。夜しか咲かないというと、地味で目立たないと思うかもしれませんが、実際に咲いた時の感動は、きっと わすれられないものになります。
種や苗を手に入れた方は、ぜひ大切に育ててみてください、そして、種をとって増やしてみると、また新しいたのしみが増えると思いますよ。
苗の販売
私の方でも春ごろからWeb shopで販売しています。時期によって苗の状態は異なりますが、できるだけ毎年用意するようにしているので、ご興味ございましたら覗いてみてください。
ではまた。