ナスの栽培に苦手意識が芽生え始めた今日この頃。なぜって、実がならないんですもの。
いや、なるのはなるんですよ。なるんですけど、一番花が落ちるのは当たり前、やっとの思いで一個目が膨らみ始めるのが8月も中旬を過ぎた頃。
日当たりが悪いのも原因の一つではありますが、このままじゃいくらなんでもダメだろうと、ナス果着果の救世主、トマトトーンに頼ってみます。
「トマトとナスとマンガンジ 栽培記録_育苗編2020」で種まき~育苗まで記録したリスターダの単独成長記録です。 シマシマのおしゃれナスですが、イタリアの固定種で、改良品種というわけでは無いらしいです。日本のナスよりも、油と相性がいいんです[…]
トマトトーンとは。
効果絶大という話はよく聞くけど、そもそもトマトトーンとは何者なのだ。安全なのか?
用途と主な成分
このページを見にこられたという事は、トマトトーンの効果については知ってらっしゃる方が多いのではないかと思いますが、これは、トマトやナスを始め、メロン、ズッキーニなどの実付きをよくするために花に吹きかける薬剤です。これを吹きかける事によって、受粉しなくても受粉したのと同じように果実が肥大する、そのスイッチを入れる植物ホルモンが含まれているものです。
有効成分:パラクロロフエノキシ酢酸・・・0.15%
性状:透明液体
毒性:普通物
ふむ。
主な成分は、パラクロロフエノキシ酢酸。これは、雌しべに花粉が着いた時に出る植物ホルモンと同等のもので、果実肥大のスイッチを入れるものなので、基本的に毒性は高くないようです。
毒性
そうはいっても気になるのが 毒性:普通物 という表記。
普通って言われたって、何を持って普通なんだという話ですが、これは、平たく言うと毒劇物に当たらない薬品ですよという事です。ひとまずトマトトーンは毒物でも劇物でもないぞ、という事のようです。殺虫剤でもないですしね。
しかし、有効成分として記載されているパラクロロフエノキシ酢酸ですが、これには1日摂取許容量というものが決められています。
これはなんだか危険な香りがしてきました。よ。
パラクロロフエノキシ酢酸の1日摂取許容量
0.022mg / kg 体重 / 日
…多いのか少ないのかわからん。スラッシュ多いし。
この1日摂取許容量というのがなんなのか調べてみると、
だそうです。
ふむ、「1日に摂取していい量」ではなく、「生涯にわたり摂取し続けても影響が出ない1日当たりの量」
つまり、
0.022mg×50kg=1.1mg
毎日1mgの パラクロロフエノキシ酢酸 を一生舐め続けなければ大丈夫!
という事のようです!
毎日食べるならご飯にかけていいのは1日1mgまでですよ、という事です(違うか?)
一応計算してみる
一応、ナスの花1つに対して、どのくらいのパラクロロフエノキシ酢酸が吹きかけられるのか、計算してみようと思います
ナスに使用する場合は50倍に希釈。それを花(雌しべ)めがけて一回噴霧というのが正しい使い方。
これをもとに、霧吹き一回分を1mlと仮定すると、霧吹き1プッシュ(50倍希釈液1ml)にトマトトーンが0.02ml含まれている事になります。
ですが、そもそもトマトトーンに含まれているパラクロロフエノキシ酢酸は0.15%ですので、
というのが、ナスの花1つに吹きかけるパラクロロフエノキシ酢酸のおおよその量です。
結論!
パラクロロフエノキシ酢酸の重さを知りませんが、1ml≒1mgと仮定して….もしなくても、これは…なんというか、考え方によりますが、
1つの花に0.0003mlしか付着しないというのは、もはや0に等しいんじゃないでしょうか。
実際1プッシュで1mlも出ないでしょうし、その全てが雌しべにかかるわけでもありません。まして雌しべに着いたものが全て残留するかといったら、そんな事はないでしょう。食塩とかペットボトル飲料とかに含まれるマイクロプラスチックとかの方がよっぽど危険な気がします。(個人の意見です。)
という事で、今回はひとまず、
用法用量を守れば、食用には ほぼ無害!とおもう!
という事で進めます。
①薬剤が眼などに入らないよう眼や体から離して取り扱ってください。
②本剤は眼に対して刺激性がありますので眼に入らないように注意してください。眼に入った場合には直ちに水洗し、眼科医の手当を受けてください。
③散布の際は農薬用マスクなどを着用してください。作業後は洗眼・うがいをしてください。(引用:住友科学園芸公式HP https://www.sc-engei.co.jp/guide/detail/1424.html)
使い方。
薬品の準備


トマトは気温によって違うんですね。







散布
ちょうど開花していたので、吹きかけてみました。モデルさんは、ゼブラナスのリスターダさん。美人です。


なんと、早くも花が閉じています。いい予感。と思ったけど、翌朝見たらまた開いていたので、単に夕方だから閉じていただけみたいでした。


経過観察
散布から2日後、完全に花が閉じました。

まとめ。
ナスは収穫量の多い野菜として有名です。古い言葉かもしれませんが「茄子に徒花なし※」と言う言葉があるように、その収穫量の多さは咲いた花が全て結実するほど。 ※ 徒花=(アダバナ)咲いても結実しない花のこと ・・・の、はずな[…]