コーヒーの生豆は発芽するのか?通販で買った焙煎用の生豆を蒔いてみる。

私は植物の他にもう一つ、コーヒーが趣味なのですが、最近は特に焙煎にはまっています。毎月毎月コーヒーの生豆を購入して焙煎して、1年くらい続けてやっとそれなりにコーヒーらしく煎れるようになりました。そんなことをしているうちに、ふと、思ったんです。

 

「これ、発芽するんだろうか。」 と。

 

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コーヒーの生豆って、なに?

言うまでもないですが、コーヒー豆は植物的な意味での「豆」ではありません。コーヒーは豆科ではなく「アカネ科コーヒーノキ属」に分類される植物です。その木の実に入っている種を取り出したものが生豆となります。

通常流通する生豆は、種の表面のぬるぬるだったりその下の薄皮だったりまで、綺麗に洗浄された状態で出荷されます。

果肉をとって洗浄して乾かす。…ということは、です。これは、自家採種した種の処理とほぼ同じということです。こう考えると、なんだか発芽しそうな気がします。だって、加熱されていない、洗浄された、ただの種なんですから。

参考↓

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唯一気になることといえば、常温にさらされていた時間が長いことくらいでしょうか。生豆は通常、冷蔵しませんので、生産地から我が家にやってくるまで、常に常温で保存されていたはずです。焙煎してコーヒーとして飲むことを目的にしたものなので当然ですが、発芽しない可能性として考えられるのは、種としての保存状態の良し悪しだけじゃないかな、という気がしています。もちろん、新しい豆に越したことはないですね。

言うまでも無いですが、焙煎済みのコーヒー豆は奇跡が起きても発芽しません。ご注意を。
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洗浄方法の違い。

厳密に言うと、コーヒーの実から種を取り出す「洗浄」の工程には幾つかあり、大きく「ナチュラル」と「ウォッシュド」に分けられます。

  • ナチュラル果実の状態で乾燥させ、ミューシレージ(たねの表面のぬるぬる)とパーチメント(その下の薄皮)を、果肉ごと一気に剝ぎ取る方法。
  • ウォッシュド果肉、ミューシレージを取り除き水洗した後乾燥させ、パーチメントを剝ぎ取る方法。

その他にもこれらの中間的な方法もありますが、基本的に目的は同じ。工程に置ける生豆へのダメージ(発芽能力の点に関して)もほぼ同等ではないかと思います。一般的に家庭で野菜などの自家採種をする場合もしっかり水洗した後乾燥させるので、水に濡らして乾かすという工程が入る(ウォッシュド)からといって発芽能力が失われるとは思えませんし、水洗していなくても(ナチュラル)、表面のぬるぬるが除去できれいれば、発芽に影響は無いでしょう。(ほとんどの植物に共通だと思いますが、このぬるぬるには、果実の中で発芽することが無いように、発芽抑制成分が含まれていますので、効率よく発芽させるためには除去することが望ましいです。)

ちなみに、実際の農家が種を播く場合は、パーチメント(ぬるぬるの下の薄皮)が残った状態で播くのが通常のようです。これに意味があるのか、取り除くのが面倒なだけなのか、そこはよくわかりません。

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とにかく蒔いてみる!

何はともあれ、やってみるのが一番早い。やってみましょう。

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豆の用意。

用意した豆はこちら。詳しい説明は省きますが、単一品種のものを選びました。購入する際に確認してみると、説明欄に2〜3種類の品種名が書いてある場合があります。複数の品種を育てている農家の場合、あるいは組合が複数農家をまとめて出荷している場合、混ぜて出荷していることがあるようです。今回は発芽させる都合上、品種がはっきり特定できるものを選びました。

3種類。ウォッシュド2つとナチュラル1つ。

品種:ジャバ 洗浄:ウォッシュド
品種:エチオピア在来種エアルーム 洗浄:ウォッシュド
品種:ブルボンアマレーロ 洗浄:ナチュラル

 

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蒔きます。

かなり乾燥していると思われるので、まずは少しだけ水に浸してみると、泡がぷくぷく出てきました。

3時間ほど浸すと、水が茶色に。

泡が出なくなったので、熱湯消毒したプラスチックケースに濡れティッシュを敷いて蒔いてみます。

ちょっと多すぎたかな。

品種がわからなくならないように、ケースの蓋に油性マジックでしっかり書いておきます。油性マジックは、いらなくなったらアルコールで拭き取ることができるので、直接書いてしまう方が、剥がれたりしなくてらくちん。

2日後

2日後、早くも根のようなものが。ちょっと本当に根なのかどうか自信ないですが、根以外に考えられないですよね〜

予想通り、カビの生えてくる豆が結構ありましたので、そういうものは適宜取り除きます。

失敗。

うまく行きそうかなと思ったんですが、その後数日で一気に調子を崩し、ご覧のとうり真っ黒。

しっぱいですね。

まとめ

発芽するよ!という話を小耳に挟んだので試してみたのですが、失敗することもあるようです。

今回は手元にあった豆で適当にやってしまいましたが、収穫から時間の経っていない、いわゆるニュークロップと呼ばれる豆を使って、蒔く前にしっかり洗っておけば、違う結果が得られるかもしれません。

また試してみようと思います!

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