先日、某有名大手フリマアプリにて、リドレイ(Platycerium ridleyi)の赤ちゃんを購入しました。実は、去年から育てている別のリドレイがあるのですが、なんせ初めてのリドレイだったもので状態が芳しくなく。でもその子のおかげでなんとなくリドレイの好む環境というか、育て方がわかってきたような気がするので、リベンジという意味で、購入してみたのです。あ、前から育ててるのも、まだ諦めてないんですけどね。
ですが、いざ箱を開けると、鉢はあれどもリドレイ見えず。すっぽ抜けて箱の端っこにうずくまっていたのです。フリマアプリなので、こういうことはもちろん覚悟して購入していますし、誰のことを責めるわけでもありません。100万円の商品なら別ですけどね。しかし、とはいえ、はるばるやってきたこの子を見殺しにするわけにはいかないので、急いで対処します。
(出品者様の活動に影響を与える可能性もあるので、箱の写真は控えさせていただきます。終始とても丁寧にご対応いただきました。)
すっぽ抜けて届いたリドレイ
こちらが、そのリドレイです。
箱の中で転がったからか、貯水葉の先はちょっと痛みがあるものの、ハリもあるし全体的には元気そう。ただ、根っこが。根っこがないんです。多分植わってた水苔の中に取り残されているんでしょう。よく見ると、横から新しい根を出そうとしている感じもあるので、ちょっと養生してあげれば案外いけるかも。成長点も無事ですし。
応急処置!
ということで、何はともあれ水を吸わせなければ。
このままでは水の中にドボンしかねないので、ワインボトルを使うことにします。
ボトルは雑菌がわかないように熱湯で消毒しました。これに、300倍に希釈したメネデールを入れて、根(根茎)だけ浸かるように調整して挿します。
水を吸わせている間に水苔の準備。こちらもしっかり熱湯消毒。弱ってる上にカビが生えたりなんかしたら最悪です。
植え付け
3時間ほどメネデールを吸わせた後、ルートンを塗って植え付けました。あんまり薬品使いすぎて裏目に出たらどうしようという気もしましたが、やれることはやっておくに限るでしょうと。おまじない的に。
さて、どうなることやら。あんまり過湿すぎてもよくないけど、根の出ていない状態で水切れは致命傷だと思うので、あさ〜い腰水にしてみました。水たまりくらい。これからどんどん気温も下がるので(今日は11月4日です)、水槽温室に入れて経過観察をすることにします。
10日後、発根。植え替えました。
最初の頃に比べると、真ん中の新しい葉っぱが少し大きくなりました。成長しているということは、もしや発根しているのでは、と思い、水苔をめくってみると、
やっぱり。ちっっちゃい根っこが出始めています。わかるでしょうか、成長点の下あたりから、水平に伸びている突起が2〜3個あります↓
他の記事でも、瀕死のリドレイの水耕など試しているのですが、やっぱりリドレイは長期間湿った状態が続くと急に調子を崩すので、この辺りで乾かし目の管理に移行したいと思います。
あんなに元気だったのに。 1年前にやってきたリドレイ。 愛しのリドレイ。 ちょっと貯水用が変な形になっちゃったけど、そんなところも愛おしい。 こんなに元気だったリドレイですが、私の不手際によって、瀕死に追いやってしまいま[…]
こんなん、用意しました。
とんでもないポット(←商品名です)の淵を切って浅くして、さらにハサミで上からスリットを入れたものです。これに水苔を詰めて、高めに植え付けました。葉っぱが柔らかすぎてビビりまくった結果、側面のテグスがゆるゆるに。まぁ、とりあえずいいか。
いちばん古い貯水用は、傷んでよれよれだったので、水苔の中に埋めて、全体の形を整えてしまいました。くねくねと変にうねっていたところは水苔を詰めて丸くなるように。新葉の邪魔になっているところも、なるべく整理してぶつからないように調整してみました。
このまま、うまく根付いてくれるといいのですが。
成長しました!
無事根付いてくれたようで、貯水用が大きくなってきました。新しい葉も出てきています。

すでに12月ですが、温度を常に27度前後に保つようにしているので、成長を続けています。常温では、この時期の発根や再生は難しいかもしれませんね。
まとめ。
あきらめなければ根っこは生える!ということがわかりました。特にビカクシダの場合は、「成長点が生きていれば大丈夫」という言葉をよく聞きますし、本当にその通りだな、とおもいます。大人の株じゃなくてこんなに小さい赤ちゃんでも、それは変わらないようです。そして、其の時に気をつけなければいけないことも親株と同じ、【水分量、空中湿度、気温】このバランスが命です。とにかく毎日観察するのが、成功のカギかなと思いました。