一度使った土、捨てるのはもったいない!古い土のリサイクル方法。消毒と改良でふかふかの土に蘇る。リサイクルして繰り返し使う方法

みなさん一度使ったプランターの土、どうしてますか。

小さめのプランター1つくらいだったら、毎年新しいのを買ってもいいかなと思いますが、2つ、3つと増えていき、プランターのサイズも大きくなってくると、だんだん毎年土を捨てて新しい土を買ってくるということを繰り返している自分に罪悪感を感じるようになってききませんか? (私です)

それに、土を捨てるのって結構大変なんです。重いし、かさばるし、分別も、調べてもよくわからなくってこっそり燃えるゴミに混ぜていたりしませんか。それ、ダメですよ。

土を捨てる時は自治体の区分に従って、適切に処理しなくてはいけません。燃えるゴミで出せるところはあまりないんじゃないでしょうか。

(燃えるゴミで出せる培養土というのも市販されていますが、量が多いと出来合いの培養土を買ってくるのはコスパ的に苦しいところもあります。)

じゃあどうやってどこにいつ捨てるのか、どこにどう連絡してどうやって引き取って貰えばいいのか、調べるのすらめんどくさいし調べても実行するのがめんどくさい。そう、捨てるのは実はとってもめんどくさい。めんどくさいから庭に捨てちゃえなんてことをすると、これまた病害虫の温床となって被害があっという間に拡大します

でも、同じ土を使い続けていると今度はプランターの中が不毛になりますので、土をリフレッシュしないわけにはいきません。プランターという区切られた空間は、地植えと比べて特殊な環境ですから、地植えよりもメンテナンスが大事なんです。

ならば!ということで、この問題を一気に解決する方法、お金もほとんどかからず、土購入の資金も節約できて、環境にも植物にも優しい素敵な魔法、土のリサイクル方法をご紹介します。


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下処理 ふるいにかける

ここでは土のリサイクル方法を4つご紹介しますが、その前に、全ての方法に共通する工程を最初に書いておきます。

用意するのは

  • 園芸用のシート
  • ふるい
  • スコップ

です。

私が愛用しているのはdewit製のスコップ。(今回の作業には100均のでも十分です。)庭に埋まっている石を掘り起こしたりとか、結構ハードな使い方もしてますが、驚くほど頑丈でしっかりした造りなので、かけたり曲がったりということは、まずしないでしょう。使った後ほったらかしだとすぐに錆びてしまいますが、水洗いして拭いておけば、一生ものじゃないでしょうか。

ふるいと園芸用シートは、特にいい悪いないので、手頃なものでいいと思います。

今回は満願寺とうがらしを育てた後、そのままルッコラを育てていたこちらのプランターにモデルをしてもらいます。

ひとまず、スコップでザクザクすくってふるいに入れていきます。ある程度入ったら左右にフリフリするだけ。簡単ですが、大量にやる場合は腕とか腰とか肩とか、痛めないように気をつけて。

一度植物を育て終わった土には、表面からは見えなくても、根っこや虫など、不要なものがたくさん残っています。これらが残っていると、次に育てる植物にあまり良い影響を与えませんので、なるべく全て取り除きます。完全にでなくて大丈夫です。出来る範囲で。

残った根っこです。結構いっぱい出てきますので、なるべく綺麗に取り除いてください。

作業を進めていくといろんな虫さんと こんにちは することになります。大きい虫はあらかじめ除去しておきましょう。特にコガネムシの幼虫。これは確実に取り除いてください。今回は2匹出てきました。

これ放っておくと根を食害する非常に厄介な害虫ですので、熱消毒まではしない場合も、一度掘り起こしていないかどうか確認しておくほうがいいです。

 

ふるい終わるとこんな感じ。ざっとかき回してみて、大きい根とか枯葉とかが残っていたら、手で取り除きます。

 

そうそう、鉢底石も、軽く洗っておけばもう一度使えます。

前作で病気などが出た場合は、鉢底石も茹でて消毒しておくといいとおもいます。

これが終わったら、土の消毒作業を始めます。


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土の消毒方法

消毒の方法は4つ。

一部、火や電子レンジを用いて加熱する方法を記載しています。使用機器や容器など、ご自身の使用する製品の説明書をよく読み、十分注意して行ってください。当サイトでは、こちらに記載する方法を用いて発生した事故や怪我などいかなる事象についても、一切責任を負いかねます。カセットガスの爆発とか、特に気をつけてください。
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1.夏場ならほったらかしでOK! 『日光消毒』

まず1つ目。
こちらは太陽の熱を借りて消毒をしよう!という方法です。

ふるいにかけた下処理済みの土を、黒ビニール袋に入れます。そしたら、日向に放り投げておきます。ほったらかしでOK

できればコンクリートの上が良いです。しっかり日が当たって温度の上がる場所に、1ヶ月ほど放置しておきましょう。

この方法のメリットは、とにかく手間がかかりません。簡単です。そして場所さえあれば土の量は無制限。短所としては時間がかかることと、季節が限られることです。最初に言えよと思いますよね。すみません。実はこの方法、夏限定です。それもできれば真夏が良いです。そうでないと土の温度が十分上がらないので、殺菌が完了しないのです。(土の内部の温度が60度以上で1ヶ月必要です。)


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2.少量なら最もお手軽 『電子レンジ』

次に、日光消毒の「時間がかかる」という欠点を補うのがこの方法。

レンチンです。スイッチを押すだけです。超簡単。

時間やワット数は土の量や機種にもよるので一概に言えませんが、触って「あちち」と思うくらいなら大丈夫でしょう。

電子レンジ対応のジッパー付き食品保存袋(ジップロックとか)や蓋のある耐熱容器に入れてレンジでチン! 自然に冷めるまで放置しておけば、余熱で殺菌効果が高まります。

加熱時間は600Wで1回約1分を目安に、数回に分けて少しずつ加熱していくと安全です。加熱しすぎると袋が溶けたりするので、様子を見て止めましょう。手で触って「あちちっ」ってくらいになれば十分です。

デメリットは、一度に少量しか処理できないことですね。

この方法でプランターの土なんて消毒していたら、大変な時間がかかってしまいますが、小さなプランターや植木鉢なら、一番手間のかからない方法でしょう。

注意点としては、ジップロックでやる場合は、袋の端を少しだけ開けておく事。
開けないとこうなります↓(真似しちゃダメです。)


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3.種まきにも使える、鉢ごと殺菌! 『熱湯を注ぐ』

3つ目の方法は、下処理済みの土に、沸騰したお湯をかけるだけ、というもの。
レンチン作戦と同じような考え方ですが、こちらの方が一度にたくさんの土を処理できるかもしれません。
これは、種をポットに撒く時にも使える方法で、私もよくやっています。

デメリットとしては、プランターなど土の量が多い場合にはそれなりに大量のお湯が必要なので、それをどう沸かすか、そしてどう運ぶかですね。少量のお湯を複数回かけるというのでは、一回ごとに温度が下がってしまうので、あまり殺菌効果が期待できないと思います。

また、たくさんのお湯を運ぶのはちょっと危険なので、私はプランターにはこの方法は使っていません。

中くらいの植木鉢くらいまでなら、十分な効果が出ると思います。


4.土の量が多いならこれ!『鍋で焼く』

最後に、一度に大量の土を処理する方法です。

今の所、家庭でそこそこの量をまとめて処理できて、時間もそれほどかからない方法としては、これが一番良いでしょうか。私はこの方法で庭のプランターの土をリサイクルしています。消毒に使う鍋は、必ず土消毒専用にしてくださいね。ご飯用と一緒にしちゃダメです。

まず下処理の終わった土を鍋に入れます。土が乾いている場合は水を足しましょう。(全体が湿る程度で大丈夫です)

このくらい湿ってれば大丈夫。

そしたら蓋をして火にかけます。
しばらく加熱を続けて、蓋が曇って内側で水滴が垂れ流ようになれば、温度がしっかり上がった証拠なので、一回蓋を開けてみます。

蒸気がもはっと出てきて土の良い匂いがしたらOK。もう一度蓋をして、自然に温度が下がるまで待ちます。(余熱も使ってしっかり殺菌しましょう。)少量であればフライパンとかでも良いですし、量が多い場合は寸胴鍋とかがあると一度にまとまった量の土を消毒できます(ご使用のコンロにおけるサイズかどうかしっかり確認してください。事故など起こさないよう。)

私は一度にかなりの量を消毒するので、こちら↓の鍋を使用しています。

ですがこれ、たぶん普通の家庭用コンロには乗らないサイズなので、おすすめは致しません。真似される場合は自己責任で。

基本的に、コンロの説明書に書いてある使用可能な鍋のサイズを超えないように。カセットコンロを使う場合は、ボンベに鍋底がかからないように注意してください。
使い方を間違えると爆発するなど大きな事故になりかねません。

イワタニから「タフ丸」というカセットコンロが出ていますが、これだと、比較的大きい鍋も置けますし、風にも強いので外でも使えるので、今回の用途には向いているかもしれません。センサーによる自動消火機能も付いているので、おすすめです。ご飯を作る台所に土を持ち込みたくないという方は、こっちがいいかも。

以上で消毒は終わりです。

お疲れ様でした。


仕上げ

しかし、お気づきでしょうか。まだ終わったのは殺菌だけだということに。
使い古した土はPHや通気性、排水性など、だいぶ悪くなっている場合がほとんどです。

それらを改良するために、この後腐葉土、赤玉土、黒土、石灰などを適宜追加します。これは、加熱の終わった土の様子を見て、適宜です。

殺菌したということは、良い菌も悪い菌も全て死んでしまっていますので、最低でも腐葉土くらいは入れておいたほうが良いと思います。腐葉土についている菌は植物の成長を助けてくれますので。

あと、どの道入れるのであればこの段階で石灰も入れておくと良いと思います。
石灰は入れすぎると戻すのが大変なので、消毒済みの土の酸度を、PHチェッカーなどで測ってみて、育てる植物に適したPHになるまで少しずつ足していきましょう。石灰の入れすぎが心配な方は、牡蠣殻石灰を使うと、入れすぎによる害が出にくくていいと思います。

要するに、熱消毒で得られるのは、ベースの土であって、その後は育てるものによって、足したり引いたりしてあげなければいけないということです。

とはいえ、そんなこと言われたってわかんないしそういうのめんどくさいーよー、という声も聞こえてきそうです。そんな時は土のリサイクル剤という便利グッズが市販されていますので、ここで混ぜ込んでもいいと思います。

これは古い土をふかふかにして、肥料分を補い、phを弱酸性に近づける、というのをなんとなくいい感じにやってくれるものです。使い方は混ぜるだけ。

リサイクル剤と書いてありますが、消毒済みの土に対して使用するものと考えてください。殺菌、消毒作用はありませんので、混ぜるだけで連作障害が防げる!完璧!というものではありません。パッケージ裏面にもしっかり使い方が書いてあります。(日光消毒を推奨しているようです。)

まとめ

以上が土のリサイクル方法です。参考になる内容ありましたでしょうか。土も毎回買うと高いですし、捨てるのもなかなか難しいですから、なるべくリサイクルして使えるといいですね。ecoに行きましょう。

ではまた!

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\ 園芸用品も、大体そろうよ /

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