ネペンテス・アラタ 鹿沼土とベラボンだけで植えてみる。痛んでカビた水苔から植え替えたら補虫葉がたくさんついた。

3年前くらいに、私が初めて買った食虫植物です。

専門のお店に行って、いろいろ見せてもらって、あれも可愛いこれも綺麗って言いながら、店長さんに相談して、初めてだったらこれからが安心だよと、勧めてもらったアラタ。

その言葉は正しかったと思います。

なんとっても強いです。ちょっと水やり忘れちゃっても、温室なんてなくても、それなりに育ってくれていました。

しかし少し慣れてくると、その強さに甘えちゃうのがいけないですね。最近めっきり元気が無くなって、袋もつけなくなってきたので、いい加減植え替えをします。

水苔もよれよれです。

なんだかんだ2年くらい経っちゃってます。

ミズゴケに植えてて2年植え替えしないなんて、いろんなところから怒られそうです。

で、またミズゴケで植え直そうとおもったんですが、どうせまた水やり忘れたり植え替え忘れたりするんでしょうと思って。

というよりも、どうせまた腐るんでしょミズゴケ。と思って、ベラボンと鹿沼土の混合を試してみます。ミズゴケ使ったことのある方は皆さんご存知だと思いますが、黒ずんでヌルヌルで、腐ったミズゴケってなんかテンション下がります。非常に優秀な素材なんですけどね。

 

温室で育てている他のネペンテスとは違って、アラタだけはリビングに置いているので、そういう点もちょっと気にして、なるべくシンプルに、なるべく清潔にという方向で、多くの素晴らしい栽培家の皆さんが公開している考え抜かれた配合を横目に、

 

“うちに余ってた鹿沼土 + 別の買い物のついでに買ってきたベラボン”

という、シンプルな(手抜きな)配合で行ってみます。

 

だって、いろいろ入れなくたって、これでうまく育ってくれればそれでいいわけです。ダメならダメで、改良すればいいわけです。やってみなくちゃわかりません。

無理ない範囲で最高のものをというのが、趣味の鉄則でしょ。


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植え替え開始!

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資材の用意

まず用意したのはベラボンです。

ベラボンMサイズ。
Mというのは容量ではなくて、チップの大きさですね。

一つ下のSというのが繊維状のものらしいのですが、店頭にMしかなかったので今回はこれで。

ベラボンは、使う前に1時間水に浸して、絞らずに水を切る。と書いてあります。1時間とは、「最低1時間」の意味だと思いますので、夜寝る前に浸しておけば朝使えますね。もしくは出かける前に浸しておけば、帰ってきてから使えます。

そして鹿沼土。

この鹿沼土はうちに転がってた余り物。袋もなくてタッパに入ってたやつなので、正確にはわからないですが、中粒でしょう。ちょっと大きかったかな。

気持ち的にはベラボンはSとMの混合で、鹿沼土は小粒くらいのイメージでいたんですが、これはこれで、通気性あってよさそうかなと。

細かすぎると根っこが呼吸できなくて、大きすぎると根が伸びられないという話を聞いたので、中間狙うのがいいんだと思いますが、今回、鉢がスリット鉢とかじゃないんです。コンクリートの鉢なんです。通気性悪いのはわかってるんですが、リビングに置くのにプラのスリット鉢も味気ないじゃないですか。

なので、ちょっと隙間多めの土にしてあげた方がいいのかな、とも思いましたというのは、いいわけです。

あ、生育の事を最大限考慮するのであれば、スリット鉢一択だと思います。

鹿沼土に関しては、他の植物を植える時もそうですが、ふるいにかけて細かい粉を取り除きます。これが入ってると結構邪魔です。泥みたいなのがへばりついた、気持ちの悪い土になりますし、根詰まりや根腐れの大きな原因になります。

その他に、水の入ったバケツを用意したら完璧。
竹串とか小さいスコップとか、そういうものもあると便利かもしれません。

バケツは、水につけながら根をほぐしたり、根が乾かないようにつけておくために使うので、必須です。


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鹿沼土とベラボンを混ぜる

用意ができたら鹿沼土とベラボンを、まぜます。

鹿沼土6:ベラボン4 くらいかな。自分で楽しむ分には厳密じゃなくていいと思います。が、後々改良するときに、前回の配合がわかる方がいいですね。

 

 

しっかり均一に混ざったら、植え付けです。
鉢底に水が溜まらないように鉢底石を敷いて

 

その上にさっき作った土を入れます。三分の一くらいでしょうか。


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鉢から外す

ここまで出来たらネペンテスを元々鉢から取り出します。これがなかなか大変で、ミズゴケって根っこに絡みついてまとわりついて、とるのが大変なんです。でも無理に引き剥がすと、細い根っこがぶちぶちになってしまって、植え替えた後にうまく成長できませんので、水の中でやさし~くほぐします。本当に優しく、いたわって。

水につけて、ミズゴケを柔らかくしたら、表面の手で取れるところを先に取ってしまいます。

どれが根っこかわかんない。

あ!きっちゃった!と思ったらミズゴケだったり、これはミズゴケだねと思ってひっぱったら根っこついてたり、冷や汗の連続。ネペンテスは根っこを傷めるとその後の成長に大きく影響する様なので、慎重に。慎重に。

鉢から外したら、水の中でもみもみします。

・・・あ、脇目発見。

古いミズゴケがどうしても取りきれない場合は、無理しないでください。少しくらい付いてても問題ありません。根の保護を最優先に。綺麗に取れたら植え付けていきます。
根っこに柔らかく土を抱かせるように・・・と思ったけど、これ難しいですね。いつもはミズゴケなので簡単に巻けるんですが、皆さんどうしてらっしゃるんでしょう。まぁ、なんとか頑張って、隙間のできないように、根を傷めないように、そして乾かないうちに、植え付けていきます。


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植え付け

先ほど3分の1ほど土を入れた鉢の中に根っこを綺麗にしたネペンテスを置き、周りの隙間に残った土をいれます。

できました。
根と土の間に隙間がありすぎると、根が路頭に迷ってしまうので、細い棒か何かで、土の表面をかるーくトントンと突っついてやるといいと思います。
根に土を密着させる、根の間に土を詰めるイメージです。

多分これが原因で枯れるということはないはずと思うので、しばらく様子見てみます。


その後

その後ですが、無事補虫葉をつけてくれました!やった〜!

この配合だと、やっぱり保水性がちょっと悪いようで、割と頻繁に水やりをしています。その代わりというか、通気性は問題なさそう。リビングにおいているので霧吹きは毎日しています。元の親株のほうは相変わらず元気なさげですが、横から生えてきた脇芽が成長して、たくさん袋をつけ始めています。親の方は先っぽ切って挿し木にでもしようか。


おまけ 〜余分な枝で挿し木してみる〜

もともと2本生えてきていたうちの一本が、先っぽにしか葉っぱのない椰子の木状態になっていたので、そちらの方をカットして、挿し木にしてみます
土は植え替えに使ったあまりに、PH調整済みピートモスをまぜてみました。

↓が切り取った部分。

切口には念のため、トップジンMペースト(殺菌剤)を塗っておきます。

切り口の殺菌保護剤です。挿し木とか剪定後にも使えます。

こちら切った枝です。下の方は全く葉っぱがありませんので短く切り詰めます。

before
after

 

短くして、下葉をとって、葉っぱは全て半分くらいに切り詰めます。切り花を花瓶に生ける時みたいに、バケツの中でやるほうが良さそうです。
葉っぱが多いと、蒸散の量が多すぎて干からびてしまいます。そしたら水を含ませた土にさして、土が密着するように軽く押さえます。

あらかじめ穴を開けておいて、そこにそっと差し込むようにすると、切り口を痛めなくて発根率が上がります。カットした後、1日水を吸わせたり、その後発根促進剤をつけたりという方法もあって、どちらがいいのかわかりません。種類によるのかも。ネペンテスは、なんだか薬品に弱いイメージがあるので、今回は使わずにやってみました。
どちらがいいかは、いろいろやってみてください。

 

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\ 園芸用品も、大体そろうよ /

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